今月のテーマ ☆孫子の兵法「番外編」 パートⅥ
2016/07/01
前回まで「孫子の兵法」を取り上げてきました。
今回からは番外編として、孫子以外の方々の「中国古典の名言名句」を、
シリーズで紹介していきます。
『老子』の名言名句 「知者不言、言者不知」(知る者は言わず、言うものは知らず)
知恵のある者は言葉が少なく、言葉の多い者は知恵が少ない。
心に浮かぶまま、ペラペラとなんでも口に出してしまう人がいる。それを見て誰が知恵ある者と思うだろうか。
知恵が豊かで、思慮深い人間であれば、自然に言葉は少なくなる。
また、口数の多い人間は、それだけ身の程知らずである。
その結果、自分の価値を下げていることにも気付いていない。
と言う、厳しく耳の痛い教えです。
今月のテーマ ☆孫子の兵法 パートⅤ
2016/06/01
皆さんもご存じの「孫子の兵法」
今、多くの経営者が自社の経営戦略の参考としておられます。
その中の一部をシリーズで紹介していきます。
主は怒りを以て師を興すべからず、将はいきどおりを以て戦いを致すべからず。
君主は怒りにまかせて軍を動かすべきでないし、将軍も憤りに任せて戦ってはならない。
※孫子は兎に角冷静であれ、と説く。孫子はクールで、物事にとらわれない姿勢を求めている。
先知なる者は鬼神に取るべからず。必ず人に取りて敵の情を知る者なり。
あらかじめ戦いの帰趨を知る者は鬼神のおかげではない。
必ず人(間諜)に頼ってこそ、敵の情報を得て先を読むことができるのだ。
※孫子の兵法の最後の章は「用間篇」。即ち、間諜=スパイの効用。
つまり、情報の重要性を説いている。
今月のテーマ ☆孫子の兵法 パートⅣ
2016/05/01
皆さんもご存じの「孫子の兵法」
今、多くの経営者が自社の経営戦略の参考としておられます。
その中の一部をシリーズで紹介していきます。
兵の形は実を避けて虚を撃つ。
戦いの形、作戦は、敵の備えの厚いところを避け、隙のあるところ、手薄なところ、油断しているところ、すなわち「虚」を衝け。
※個人的に、この言葉こそ「孫子」のもっとも重要な言葉と考えています。この言葉の前に「兵の形は水に象(かた)どる」があります。
兵は詐(さ)を以て立ち、利を以て動き、分合(ぶんごう)を以て変を為す者なり。
戦いでは敵の裏をかくことを中心にすべきであり、有利なところを見極めて動くべきである。
自在に分散したり集合したりして変化の形をとっていくべきだ。
孫子は勝つためには、相手の弱点を見つけ、そこを攻めるべきと説いています。それが、最も傷を負わず勝つコツであると・・・。
今月のテーマ ☆孫子の兵法 パートⅢ
2016/04/01
皆さんもご存じの「孫子の兵法」
今、多くの経営者が自社の経営戦略の参考としておられます。
その中の一部をシリーズで紹介していきます。
百戦百勝は善の善なるものにあらず。戦わずして人の兵を屈するは、善の善なるものなり。
百回戦って百回勝ったからといっても、それがベストな戦い方とは言えない。戦わずして敵の軍隊を降伏させてしまうのが、最も優れた戦い方なのだ。
※「孫子」のなかで、私たち日本人が最も愛してきた言葉それが、戦わずして勝つ!ということ。
戦勢は奇正に過ぎざるも、奇正の変は勝(あ)げて窮むべからざるなり。
戦いの形は奇(奇襲戦法)か正(正攻法)かのどちらかに過ぎないのだが、その奇と正が織りなす変化の形は無限となる。
※千変万化、変幻自在の戦術で戦いに臨め、ということ。
今月のテーマ ☆孫子の兵法 パートⅡ
2016/03/01
皆さんもご存じの「孫子の兵法」
今、多くの経営者が自社の経営戦略の参考としておられます。
その中の一部をシリーズで紹介していきます。
算多きは勝ち、算少なきは勝たず。而(しか)るを況(いわ)んや、算なきに於いてをや。
戦いは勝ち目があるから勝ち、勝ち目が少なければ勝てない。だから、ましていわんや、勝ち目がまったくないのに戦っても、勝てるはずがない。
※戦いを始めるからには、よく計算してからにせよ、ということ。精神論や感情論、綺麗ごとで戦いを行ってはいけない。
兵は拙速(せっそく)なるを聞くも、いまだ功の久しきを賭(み)ず。
古来、戦いはすばやく集中してやるのが良いとは聞いている。ぐずぐずだらだらやって、国家国民のためになったなどという例は過去にない。
※戦いが始まったとしても長期戦は避けよ。泥沼になっては、勝っても負けても危険このうえない。